企業法務とは

「会社の事業規模が大きくなったので，法律問題に精通した法務部門を新設したい」
「総務部が企業法務も扱ってきたが，文書管理が主だったので，より法務機能を強化したい」
こうした考えをお持ちの経営者の方は，多くいらっしゃいます。
特に近年はニュースで法令違反事例や数々の不祥事が取り上げられているように，企業のコンプライアンス，すなわち法令順守が非常に重要視されており，コンプライアンス経営なくして企業の成長はないといっても過言ではないでしょう。
ここでは，企業法務について，その概要をご説明してまいります。

■企業法務の使命
企業法務を担当する部署は，その名の通り法務部の場合もあれば，総務部や社長室などのケースもあり，さまざまです。
基本的には，財務部や経理部，人事部，経営企画部などと同様に，本社の管理部門に位置づけられていることが多いようです。
そして上記のような管理部門は，直接的に利益を上げる部署ではないためにコストセンターとされることもあります。
直接的に利益を上げる方法ではなく，けん制機能や支援機能から会社の持続的成長を支えていくのが企業法務の使命と言えるでしょう。
■企業法務の役割や機能
企業法務については，明確な定義がありません。
しかし，その役割や機能としては，3つのものが求められています。
1つ目は，臨床法務です。
臨床法務とは，企業活動で発生した紛争や法的リスクの拡大を防ぎ，自社に与える損害を最小限に抑える役割をさします。
臨床法務は，紛争解決法務と呼ばれることもあります。
2つ目は，予防法務です。
予防法務とは，企業活動に影響を与えるような紛争の発生や法的リスクの発生を，未然に防ぐ役割をさします。
予防法務では，法的なリスクマネジメントを担うのです。
3つ目は，戦略法務です。
戦略法務とは，企業の経営判断に積極的に関与し，法的リスクを最小限に抑え，利益を最大化することを目指す役割をさします。
現在の企業法務には，上記のような3つの役割が求められているのです。
■企業法務が取り扱う主な法律
企業法務が取り扱う主な法律としては，以下のようなものが挙げられます。
・民法
・商法
・会社法
・独占禁止法（いわゆる独禁法）
・不正競争防止法
・労働法
・労働基準法
・労働者派遣法
・特許法
これらは，改正されることもあるため，常に最新の法律を学ぶ必要があります。

柏原語六法律事務所は，企業法務全般の法律トラブルについて取り扱っております。
東京都港区を中心に，千代田区，中央区，新宿区，足立区など東京23区のほか，埼玉県（さいたま市，川越市，熊谷市，川口市，行田市，秩父市，所沢市，飯能市，加須市，本庄市，東松山市，春日部市，狭山市，羽生市，鴻巣市，深谷市，上尾市，草加市，越谷市，蕨市）や，神奈川県にお住いの皆様からのご相談を承っております。
些細なことであっても，企業法務のトラブルについてお悩みの際はお気軽にお問い合わせください。
豊富な知識と経験からご相談者様に最適な解決方法をご提案させていただきます。